家を買うなら知っておきたい!住宅ローンの手続きの流れ
新築住宅を購入するなら、ほとんどの方が住宅ローンを組まれるかと思います。金融機関での手続きをどのようなタイミングで行うのか、いまいちイメージできないという方も多いのではないでしょうか。今回は住宅ローンの手続きの流れや注意点について解説します。
住宅ローンの手続きの流れ
住宅ローンの手続きは、新築住宅購入の手続きと同時進行で行っていきます。どんなタイミングで手続きが必要になるのか、いつまでに準備をすればいいのか、流れを確認していきましょう。
【STEP1】住宅ローンの情報収集
まずは、どこの金融機関で住宅ローンを借りるか、候補先を絞らなければなりません。買いたい物件が決まったら、物件と住宅ローンを同時期に申し込むことになります。そのため物件がある程度絞れてきたら、住宅ローンの情報収集も始めましょう。
・住宅業者からの紹介
不動産会社や住宅会社などから、提携先の金融機関を紹介されることもあります。手続きの手間が省けるうえ、金利が通常より低いことも。
・インターネットで調べる
都市銀行、地方銀行、ネット銀行、信用金庫など、さまざまな金融機関が住宅ローンを取り扱っています。詳しい情報がホームページに載っているので調べてみましょう。
・金融機関の相談会に行く
各金融機関で、住宅ローンの相談会なども開かれています。インターネットを見るだけではわからないことも聞けるので、ぜひ詳しい話を聞きにいきましょう。
【STEP2】事前審査の申し込み
購入したい新築住宅が決まったら、正式な売買契約の前に物件の購入申し込みを行います。それと同時期に住宅ローンの「事前審査」に申し込むという流れが一般的です。そのため購入申し込みまでには、住宅ローンを借りたい金融機関を決めておきましょう。
なぜ事前審査が必要なの?
事前審査は「本審査」の前に行われる簡易的な審査。本審査は売買契約後に行われるため、審査に落ちると契約キャンセルとなって売り手・買い手が大きな損害を被ってしまいます。そのリスクを軽減するのが事前審査というしくみです。
事前審査には複数申し込める?
事前審査の申し込みは、窓口やインターネットなどで。A銀行とB銀行…といったように複数の金融機関に申し込むことも可能です。それぞれ審査基準は違うので「A銀行ではNGでも、B銀行では審査が通る」といったケースもあります。
必要書類の例
・事前審査申込書
・本人確認書類(運転免許証、健康保険証など)
・収入確認書類(源泉徴収票、確定申告書など)
・物件確認書類(物件の販売チラシ、資金計画表など)
【STEP3】事前審査の結果がでる
事前審査の結果は、だいたい3~4日ででるのが一般的。ネット銀行では最短当日で結果がわかるところもあります。
事前審査に落ちてしまったら?
住宅ローンの事前審査に落ちるのは、それほど珍しいことではありません。原因は「収入に対して返済額が大きすぎる」「収入の安定性が認められなかった」「カードローンの残債や、スマホ料金の未払いがあった」などさまざまです。別の金融機関の事前審査に申し込む、自己資金を増やして借入金額を減らすなど対策を考えましょう。
【STEP4】本審査の申し込み
事前審査の承認がおりたら、新築住宅の売買契約を。それと同時に住宅ローンも本審査への申し込みへと移ります。
本審査では事前審査よりも厳密な審査が行われます。そのため審査には1~3週間程度と長くかかるのが一般的です。団信に加入するため健康状態を申告するほか、物件の担保価値などもチェックされます。
必要書類の例
・住宅ローン借入申込書
・保証委託依頼書
・団体信用生命保険申込書
・本人確認書類(運転免許証、住民票など)
・収入確認書類(源泉徴収票、確定申告書など)
・物件確認書類(売買契約書、重要事項説明書、工事請負契約書など)
【STEP5】本審査の結果がでる
事前審査に通ったからといって、確実に本審査に受かるというものではありません。事前審査に受かったほとんどの方は本審査も通過できますが、数パーセントは落ちてしまいます。
本審査に落ちてしまったら?
他の金融機関に申し込む場合、また事前審査からスタートします。落ちた原因を考えたうえで申し込みましょう。
また健康上の理由で団信へ加入できず、本審査に落ちてしまうケースもあります。その場合は、加入条件の緩い「ワイド団信」や、団信加入が義務でない「フラット35」に申し込む等の方法があります。
【STEP6】契約の手続き
本審査に通れば、住宅ローンの契約へと移ります。主な契約内容は次の3つです。
・金銭消費賃借契約
金融機関との間で結ぶ契約です。お金を借り入れて、それと同額を返済するという契約になります。
・抵当権設定契約
住宅ローンを借り入れるときには、購入する物件を担保に入れることがほとんど。その抵当権を設定する契約も同時に行われます。
・保証委託契約
住宅ローンは高額かつ長期にわたります。確実に返済する方法として、金融機関との間に保証会社を入れることも多いです。万が一返済できなくなったとき、保証会社が残債を保証してくれるよう委託する契約を結びます。
必要書類の例
・金銭消費賃借契約書
・抵当権設定契約書
・保証委託契約書
・本人確認書類(運転免許証、住民票、印鑑証明書など)
・入金口座の確認書類(通帳、入出金履歴など)
【STEP7】融資実行
融資実行とは、住宅ローンで借りたお金がご自身の口座に振り込まれること。振り込まれたお金を、不動産会社やハウスメーカーなどの支払いに充てます。
【STEP】返済開始
住宅ローンの返済がはじまるのは、融資実行の翌月もしくは翌々月からです。金融機関によって違うので、スケジュールはあらかじめ確認しておきましょう。毎月決まった日に銀行口座から引き落とされるのが一般的です。
まとめ
どんな物件を購入するにしても、住宅ローン手続きの流れはほとんど変わりません。ただし注文住宅を建てる場合は、つなぎ融資が必要なこともあります。その場合は流れが少し複雑になるので、住宅会社や金融機関としっかりスケジュールを打ち合わせしてくださいね。全体の流れを把握できれば、きっと手続きもスムーズに進むはずです。