新築住宅を計画するにあたって、つい後回しになりがちな外構工事。特にこだわらず住宅工事にお任せする方が多いのですが、なかには外構工事だけ別の業者に頼むという方もいらっしゃいます。

今回は、外構工事の依頼先はどこがいいのか、考えるタイミングはいつなのかを解説します。外構工事を計画的に進めていけば、納得のいく家づくりができるでしょう。

新築住宅の外構工事はどこに依頼する？

外構工事の依頼先は主に「住宅会社」と「外構工事の専門業者」があります。それぞれの特徴を解説するので、依頼する際は慎重に検討してください。

【1】住宅会社にまとめて頼む

住宅会社の最大のメリットは、確かな保証と手続きのしやすさです。外構工事だけ依頼先を変えるのがめんどくさい、保証を必ず受けたい方は、住宅会社にまとめて依頼することをおすすめします。

デメリットとしては、外構工事は下請け業者に依頼するので、仲介手数料がかかること。業者の技術や感性によっては希望通りの外構に仕上がらない場合もあります。しかし、建物との統一感を持たせたいなら、住宅会社にまとめて依頼するのが最適です。

【2】外構工事の専門業者を探す

専門業者はいわゆる自社施工のため、仲介手数料が発生しません。そのため、費用を抑えた外構工事ができる可能性があります。

しかし、専門業者が外構工事をするなら注意が必要です。たとえば、工事中にエアコンの室外機を動かしたり、外壁に穴をあけたりすると、住宅会社の保証対象外になる恐れがあります。なぜなら、入居時に不具合が起きても、どちらの施工が原因なのかが特定できないからです。外構工事を専門業者に依頼したい場合は慎重に検討しましょう。

新築住宅の外構工事を考えるタイミングは？

外構工事は新築住宅を建てる中でも最後の工程。つい考えるのが後回しになりますよね。外構工事について考えるタイミングは主に「家を建てる前」「建築中」「完成後」にあります。それぞれのタイミングで考えることを解説するので参考にしてください。

【1】家を建てる前

建物が未完成だと、外構デザインのイメージが湧かないですよね。まずは、生活していく上で必要な外構を考えてみましょう。駐車場は何台分いるのか、玄関前はスロープにした方がいいのかなど。

そうすると、外構に必要な大きさが把握できます。うまく外構の大きさを確保するために、建物の間取り設計と同時に行いましょう。

【2】家の建築中

建築中は、外構のイメージがつきやすくなるタイミングです。外構だけ他の業者に発注する場合、現地調査や見積もりを依頼するとよいでしょう。

ただし、住宅会社によっては建設中に他の業者の立ち入りが認められないケースもあるので、事前に確認してくださいね。

【3】家の完成後

足場が外れたら、いよいよ外構工事が始まります。住宅会社にまとめて依頼している場合は、完成するのを待つのみです。

しかし、建築中に現地調査ができなかった専門業者は、完成後から外構工事の段取りを進めます。駐車場や玄関アプローチなどは生活していく上で必要になる設備です。こちらを先に工事して、庭や塀などは入居後に工事する方法もあります。

新築住宅の外構工事のポイント

外構工事の依頼先や考えるタイミングをお伝えしました。ここでは、外構工事を計画するにあたって抑えておきたいポイントを解説します。

【ポイント1】外構工事で家の印象やメンテナンス性が変わる

家の印象を大きく左右する外構。しっくりくる外構デザインはやはり建物と統一感を持たせることです。また、外構のメンテナンスが面倒と思う方もいるでしょう。その場合は、耐久性のある素材を採用してみてはいかがでしょうか。

たとえば、床材をコンクリートにしたりステンレス製のフェンスにしたりすると、汚れを落とすだけで長持ちしますよ。外構デザイン性を高めるだけではなく、メンテナンス面も視野に入れつつ計画しましょう。

【ポイント2】外構工事にかかる期間は約1ヶ月

敷地の大きさや工事内容によって期間が変わるので、1ヶ月ほどはかかると想定しておきましょう。

敷地の境界線をすべて塀やフェンスで囲う大掛かりな工事は、1ヶ月近くかかることが多いです。対して、駐車スペースや門柱のみなど、外構工事の範囲が小さければ2週間程度で終わります。

【ポイント3】新築費用に外構の予算も組み込もう

外構工事を視野に入れて予算を組んでおくと、打ち合わせの段階でプラン調整がしやすくなります。

まずは、最低限求める外構設備をピックアップしてみましょう。車は何台停めたいのか、床材は何にしたいのかを洗い出すと、費用がどのくらいかかるのかが把握できます。そうすれば、全体の予算が立てやすくなるのではないでしょうか。

まとめ

この記事では、外構工事の依頼先や考えるタイミングについて解説しました。外構は、家の印象を左右する大事な部分です。

外構工事について考える機会を先延ばしにすると、予算が足りなくて納得のいく家づくりができない可能性があります。新築住宅を建てるなら建物と外構、それぞれを平等に考えてプランが練れるといいですね。