新築戸建て住宅の資産価値はどう決まる?価値の落ちにくい物件の選び方
新築戸建て住宅を購入する際、売ることを想定している方は少ないかもしれません。
しかし、転勤や転職、介護などで生活スタイルや世帯構成が変わり、住宅を手放す決断をされる方もいらっしゃるでしょう。
これから住宅を購入される方は、売却時に「こんなはずではなかった!」とならないように、資産価値の下落幅についても考えておくと安心です。
今回は新築戸建て住宅の資産価値の決まり方や、価値の落ちにくい物件を選ぶ方法をご紹介します。
資産価値を考慮して新築住宅を購入する理由
そもそも売らない前提で購入する方の多い新築戸建て住宅。しかし、進学や結婚などで子どもが家を出たり、パートナーが転勤になったりと人生は何が起きるか分かりません。そんなときに売却や賃貸を考えることもあるでしょう。
資産価値を考慮して新築住宅を購入していれば、「もしものとき」も納得のいく金額で売ったり貸したりできます。
戸建て住宅の資産価値はどう決まる?
戸建て住宅の資産価値は、土地と建物で分けて考える必要があります。
建物の価値は時間が経つにつれ下がってしまいますが、土地には新しい・古いという価値観はありません。そのためマンションに比べて土地代の割合が高い戸建て住宅では、何十年とたっても土地の価値だけはきちんと残ることになります。
では建物と土地それぞれの資産価値はどのようにして決まっているのでしょうか?
建物の資産価値
建物の資産価値は、新築時がピークで年数がたつごとに下がっていきます。
木造戸建て住宅の法定耐用年数は22年。つまり新築してから毎年価値が下がっていき、22年で価値がゼロになるということです。
もちろん22年を過ぎたからといって住めなくなるわけではなく、税法上の価値がゼロになるというだけにすぎません。
家の売却を考えているなら、用途や住宅の構造から耐用年数を確認する必要があります。木造住宅の耐用年数は22年、SRC・RC住宅だと47年、軽量鉄骨住宅は27年と構造によって耐用年数は異なります。
土地の資産価値
土地の資産価値は建物と違って、経年変化の影響を受けることがありません。時代の変化による相場変動はありますが、基本的には需要と供給のバランスで価格が決まってきます。
そのため、土地の価値を調べる方法や知識があると、自分の土地の資産価値を判断できるようになるでしょう。判断する方法は大きく分けて2つあります。
・実勢価格
国土交通省の「不動産取引価格情報検索」で調べます。売主と買主との間で成立した取引金額を把握できるでしょう。
実際に売買された価格情報が分かるため、相場を知りたいときにおすすめです。
・公示価格
毎年3月に国土交通省が公表している土地価格です。1月1日時点の価格が基準となっています。
公示価格の調べ方は、国土交通省の公示価格の検索ページから、都道府県・市区町村を選択します。すると標準とされる土地の価格が公表されているでしょう。公示価格は市場取引の参考になるものです。
他にも、土地の人気度合いによって価格が変わったり、流通量の多い土地は価値が高くなる傾向にあります。
資産価値が落ちにくい新築住宅って?
人生最大の支出ともいわれる住宅。せっかく新築戸建て住宅を購入するなら、資産価値の落ちないものを見つけたいですよね。ここでは資産価値が落ちにくい土地の選び方を紹介します。
交通面での利便性が高い土地
街の中心部にある土地は資産価値も高い傾向にあります。また、駅やバス停から近かったり、幹線道路までのアクセスが良かったりすると価値のある物件になる可能性は高いでしょう。
生活面での利便性が高い土地
生活圏内にスーパーやコンビニ、公園があると便利ですよね。さらに、幼稚園や保育園、小学校などが徒歩圏内にあるかどうかも大切です。
日々の暮らしを快適にしてくれる施設が近くにあると、子育て世帯や共働き世帯などに需要があるため、資産価値が落ちにくくなるでしょう。
住宅向けの用途地域
商業地域に家を建てると、夜間も騒がしく、十分な睡眠時間を確保できない可能性があります。工業地域の場合は、工場の騒音に悩まされることも。
快適な住環境や資産価値を考慮するなら、住宅専用地域を選びましょう。
昔から人気のエリア
教育施設が多く集まる文教地区は、子育て世帯に人気です。また、治安が良いのも魅力的でしょう。
歴史的、文化的な施設が多い地域は、資産価値が昔から安定していることが多いです。
再開発予定のエリア
ショッピングモールの誘致や大規模な開発事業が計画されているエリアは、周辺の土地も高くなる傾向にあります。
再開発予定のある地域は商業施設の誘致はもちろん、保育園や公園なども合わせて開発することが多くなるため、子育て世帯に人気があるのです。
まとめ
新築戸建て住宅の資産価値は、建物と土地で分けて考える必要があります。建物は耐用年数を、土地は実勢価格と公示価格によって、資産価値を把握できるでしょう。
資産価値の高い新築住宅を選びたい人も多いはず。交通面や生活面で便利な土地、住宅向けの用途地域、昔から人気だったり再開発の予定があったりする土地は資産価値が高くなる傾向にあります。
ライフスタイルや世帯人数の変化によって住宅を売却する可能性もあります。「もしものとき」に備えて資産価値の高い住宅を購入すると、満足のいく金額で売却できるでしょう。