新築住宅の暖房器具の種類はどれにする?コスパや暖め方など解説
寒い季節には欠かせない暖房器具。エアコンやヒーター、ストーブなど、どれを導入したら正解なのかと悩む方もいるのでしょう。 そこで今回は、新築時におすすめな暖房器具を7つ紹介します。種類別にメリットデメリットもお伝えするので、ご家庭に合った暖房器具を見つけてみましょう。
新築住宅の暖房器具の選び方
暖房器具は、導入後の生活環境を想像しながら選ぶのが大切。まずは暖房器具の選び方をおさえましょう。
【ポイント1】使用するエネルギー
暖房機器のエネルギーは「電気」「ガス」「灯油」の3種類。同じエネルギー源でも、搭載されている機能によって快適性は異なります。
たとえば電気エネルギーだと、乾燥しやすい空気になるので加湿器が必要。しかし、種類によっては加湿機能までついている便利なアイテムもあります。 そのため、ライフスタイルに合わせたエネルギーの選択が大切。特に、高齢者や小さな子ども、アレルギー持ちの方がいるご家庭では、安全性に気を配る必要があるでしょう。
【ポイント2】暖まり方
暖房機器の暖まり方は大きく分けて「対流式」「輻射式」「熱伝導式」の3種類があります。
比較的に速暖性が高いのは、空気を循環させて暖めてくれる対流式。代表的な暖房器具でいうとエアコンですね。
次に輻射式は赤外線を放出して、当たった箇所が暖まる仕組み。
床暖房やホットカーペットなど、空気赤外線ではなく直接暖めてくれるのが熱伝導式です。
これらの仕組みを併用すれば、より暖房効率が高まるでしょう。
【ポイント3】初期費用とランニングコスト
本体代や施工費でバラつきが発生する初期費用。快適に使い続けるためには、ランニングコストも欠かせませんよね。長く愛用していく設備になるので、選択の妥協はしたくないでしょう。
導入時のポイントは、初期費用だけではなく、ランニングコストも視野に入れて検討すること。そうすれば、導入後も費用に悩まされることがないでしょう。
【ポイント4】安全性や生活スタイル
冬場の暖房器具は使う頻度が多いので、安全性や生活スタイルを考慮したうえで導入するのがおすすめ。特に高齢者や小さな子どもがいる家庭では、すごしやすい空間を保ちたいですよね。それぞれに合う暖房器具を見極めて導入してあげましょう。
なお、ガスや灯油で動く暖房器具の中には、触れると火傷をしたり転倒すると火事になったりする危険なものがあります。このような危険から家族を守るためにも、安全装置がついた暖房器具を選ぶようにしてくださいね。
新築住宅で選べる暖房器具の種類
暖房器具には種類がたくさんあって、どれがいいのか迷ってしまう方もいるのではないでしょうか。種類別に特徴や注意点が把握できれば、ご家庭に合った暖房器具が見つかるはず。ここでは7つの暖房器具を紹介します。
エアコン
大半の新築住宅に導入されているエアコン。部屋全体を素早く暖めてくれます。ランニングコストが暖房器具の中で最も安いのがメリットです。他の暖房器具と併用して使うのに向いています。
デメリットとしては乾燥しやすいこと。お肌が乾燥したり就寝中に喉が渇いてしまったりするのは辛いですよね。そんなときは、加湿器と一緒に使うか、加湿機能が搭載されているエアコンを選べば解決できますよ。
床暖房
床がひやっとしない床暖房。顔が火照りにくく、ほどよい暖かさを提供してくれるアイテムです。部屋全体を暖める暖房器具ではなく、あくまでも足元が暖かくなると思っておいたほうがいいでしょう。エアコンやオイルヒーターなどと併用して使えば、暖房効率が高まりますよ。
ただし初期投資が高く、修理の際も手間と費用がかかるので、全体的にコストパフォーマンスが良くないのがデメリット。床がひんやりするのを避けたい場合は、断熱材入りの床材を採用する方法もありますよ。
全館空調
全室の温度と湿度を均一にしてくれる全館空調。1年を通して快適にすごせる空間を維持してくれるので、ヒートショックや熱中症対策にも効果的です。間取りの自由度も高まるので、より理想の家づくりに近づくでしょう。
ただし、部屋ごとの温度調整が難しいのが全館空調の課題。また導入の際は、高気密・高断熱な家づくりにするのが大前提になります。大掛かりな工事になるので、その分初期費用がかかると思っておいたほうがいいでしょう。
石油ファンヒーター
灯油を補給して電気で稼働する石油ファンヒーター。速暖性に優れているので、仕事前や帰宅後すぐに暖めたい場合に最適です。
ただし、拭出口に触れると火傷をする恐れがあるので注意してくださいね。ペットや小さな子どもがいる部屋に導入する場合は、フェンスやゲートを設けたほうが安全です。また灯油を燃焼するので、こまめな換気が必要になります。
石油ストーブ
灯油を補給して使う石油ストーブ。部屋の端に置く「輻射式」と部屋の真ん中に置く「対流式」があります。10畳以上の空間であれば対流式がおすすめです。コンセントやガスコードにつなぐ必要がないので、場所を問わず使用できるのがメリット。
石油ストーブの中には、レトロなランタンデザインがあります。インテリアやアウトドア用品として使用する場合は、オシャレなデザインがいいですよね。着火方法は乾電池やマッチ、ハンドル対応などさまざまです。災害時にも使えるので、家に1台あると心強いですよ。
ガスストーブ
ガスコードにつないで部屋を暖めるガスストーブ。ガスを使用するので、火事になるリスクはないのか心配になりますよね。近年のモデルには万が一、転倒したり酸素不足による不完全燃焼が起きたりしても、自動的に火を止めてくれる安心装置が付いています。
これなら、うっかり消し忘れをしても安心ではないでしょうか。また長時間ガスストーブの前にいると、低温火傷や脱水症状になりやすいので使用時は注意してくださいね。
オイルヒーター
風を送らずに、本体表面から熱を伝えるオイルヒーター。乾燥しづらいクリーンな空気を維持しつつ、おだやかに室内を暖めてくれるオイルヒーターは、熱が下がりにくい特性を持っています。
エアコン感覚で使用してしまうと電気代が高くなるので、家を出る少し前に切っておくと節約になるでしょう。暖まるまで時間がかかるものの、安全性に優れています。静かに稼働するので、寝室や子ども部屋におすすめです。
まとめ
今回は新築住宅に導入する暖房器具の種類を紹介しました。速暖性が高い、コスパが良いなど種類によってメリットはさまざまです。 エネルギーや暖め方が異なる種類を組み合わせることで、暖房効率が上がる場合があります。ぜひ併用も検討してみてくださいね。生活スタイルや間取りに合った暖房器具が見つからない場合は、住宅メーカーや工務店に相談してみましょう。