新築戸建て住宅の内覧会チェックリスト
家が完成すると、施工会社から内覧会のお知らせがきます。内覧会とは、引き渡し前までに行われる建物の検査。現場監督と一緒に建物が図面通りに造られているかチェックします。
何も準備せずに行くと、施工会社の話を聞くだけで終わってしまう場合も。入居後に傷などの不具合を見つけて泣き寝入りしないように、どういうところに気を付けてみるべきかチェックしておきましょう。
内覧会でチェックすべき3つのポイント
必ずチェックしておきたいのが、以下の3点です。具体的な例を挙げて解説していきます。
【ポイント1】建物が図面通りに仕上がっているか?
家を作るのは人間ですので、間違えている可能性はゼロではありません。メジャーを活用して、図面通りに家が造られているか確認しましょう。チェックすることによって、家具や家電の配置のイメージもわきやすくなります。また、床や設備などが水平に仕上がっているかどうか、水平器やビー玉などを利用して確認しておくとよいでしょう。
【ポイント2】設備の不具合はないか?
生活をイメージして設備を動かしてみることで「床鳴りはしないか?ドアの開閉はスムーズか?」など確認していきましょう。具体的にどういったところを確認するべきか、後ほど場所別にチェックポイントをご紹介いたします。
【ポイント3】傷や剥がれ、へこみなどはないか?
傷やへこみは入居してから発見すると、引き渡し前にできたものか自信が持てずに施工会社に相談しにくい場合もあるかと思います。内覧会でチェックするべき重要なポイントです。
ただし傷だと思っても、ただの汚れで拭くときれいに取れる場合もあります。ティッシュペーパーやタオルなどを片手に持ちながらチェックすると便利ですよ。
【場所別】内覧会チェックリスト
内覧会をスムーズに行うために、とくに気をつけたいポイントをリスト化しました。ぜひ内覧会でご活用ください。
外まわり(外装・エクステリア)
外回りは意外と見逃してしまう事が多いので、ぐるっと一回りするのが一番です。境界は土地によっては複雑なところもあるので、現場監督に一緒に確認してもらうのがよいでしょう。
外壁
・外壁やシーリング剤が切れたり割れたり変色していないか
屋根周辺
・見える範囲で確認。瓦に割れやかけがないか
・雨どいに破損やひび割れはないか
基礎
・ひび割れ、変色はないか
・換気口の状態はどうか
エクステリア
・インターフォンの動作確認
・表札・門扉などの確認
給湯器
・給湯器の動作確認
境界
・隣地との境界はどうなっているか
玄関・廊下・階段
室内の建具などは、使い勝手が悪くないように内覧会で調整してもらいましょう。また、傷・へこみ・われ・かけなどはトラブル防止のために内覧会でしっかりチェックしましょう。
玄関
・ドアの開閉に不具合がないか(開閉スピード、音がしないかなど)
・ドアからのすきま風はないか
・傷や汚れや割れはないか
・玄関収納がある場合は開閉や収納内部の様子はどうか
廊下
・歩いたときにギシギシと床鳴りしないか
・傷や汚れはないか
・クロスの傷や継ぎ目が目立たないか、巾木に不具合はないか
階段
・スイッチは正常に動作するか
・上り下りの際にきしみはないか
・手すりの取り付け高さは図面通りか
居室・収納
居室や収納はとくに傷やへこみなど仕上げの状況を中心に確認しましょう。
居室
・床鳴り、浮きへこみ、傷、傾きはないか
・サッシの動作確認、ガラスの割れがないか、シャッターの動作確認
収納
・クロス、巾木の仕上げ確認
・扉の動作確認、棚板・ビスの不具合はないか
キッチン
キッチンでは仕上がりの確認にプラスして、給湯器のリモコンの使用法用とコンロ周り、レンジフードなどの使い方も説明してもらうとよいでしょう。
・水栓やレンジフード、ガスコンロ(IH)の動作確認
・天板や扉に傷やへこみはないか
・照明関係、コンセントの位置確認
・給水・排水管に水漏れ等の違和感はないか
浴室・洗面所
浴室や洗面はきちんと水を流してみて動作が確認できるといいですね。引っ越していざ使おうとした時に不具合がでると不便ですので、事前に内覧会で確認しておきましょう。
浴室
・ドアの開閉はスムーズか
・サッシと浴室のつなぎに隙間はないか
・天井点検口の様子
・図面通りに手すりやタオル掛けや水栓は設置されているかどうか
・換気扇や浴室乾燥機の動作確認
・排水の確認
・給湯器のリモコンの動作確認
洗面所
・鏡、ボウル、扉等に傷やへこみはないか
・水栓の動作確認
・水を流した時に異音はないか、流れ方に違和感はないか
・給水・排水管に水漏れ等の違和感はないか
トイレ
トイレはシャワートイレなど通電しているものの動作確認をしましょう。機能がたくさんついていて使用方法がわからない場合は聞いておくといいですね。
・ペーパーホルダーやタオル掛けや収納は図面通りに設置されているか
・手洗い器がある場合は、手洗い器の動作確認、傷・へこみ等確認
・入口ドアの動作確認
屋根裏・床下
屋根裏や床下の点検口は、建物の目立たないところ(収納部分など)にあることが多いです。
中まで入ると危ないので、あまり無理せずに点検口から見える範囲で確認しましょう。
屋根裏
・配線の確認
・柱などの異変はないか(われ、かけ、劣化)
・湿気やカビなどの異臭はしないか
床下
・基礎のひび割れ、変色等違和感はないか
・土台の劣化はないか
・湿気やカビなどの異臭はしないか
バルコニー
バルコニーは水関係のトラブルが多いので、排水・防水をメインでチェックしましょう。
・排水、防水に問題はなさそうか(しっかりと勾配が取れているか、排水溝に詰まりそうなものがないか)
・床に劣化、変色、腐食などはないか
・手すり、物干しの金具の強度はあるか
まとめ
自分で確認しきれるか不安な場合は、専門家に立ち合いを依頼することもできます。費用はかかりますが、機材などを利用して確実に必要箇所をチェックしてくれます。引き渡し後も安心してお住まいいただけるように、ぜひチェックリストや専門家などを活用してスムーズに内覧会を行ってくださいね。