香川県に都市計画税はある?仕組みや計算方法について解説
香川県で都市計画税が課税されるエリアは?仕組みや計算方法を解説
これから新築住宅を購入される方は、どんな税金を納めることになるのか知っておく必要があります。建物や土地を所有していると毎年「固定資産税」がかかりますが、それに加えて「都市計画税」がかかるケースもあります。今回は都市計画税の仕組みや、香川県で課税されるエリアについて解説します。
都市計画税とはどんなもの?
都市計画税とは、市街化区域内に土地や建物を所有している人が支払う地方税です。その年の1月1日に所有する土地や建物に対して課税され、市区町村に対して支払います。徴収された税金は、道路・公園・上下水道など、その街を整備するための費用にあてられます。
都市計画税が課税される市街化調整区域
都市計画税は全員が支払うものではなく、「市街化区域」に住む方が徴収の対象となります。
【市街化区域】
①すでに市街地として形成されているエリア、②今後優先的に市外化を図るべきエリアのどちらか。商店やビルなどが建ち並び、人の多いにぎやかな土地となっています。
【市街化調整区域】
市街化が進まないよう抑制されるエリア。農地や森林を守るために、農家など特定の場合を除いて、建築行為が原則禁止されています。
非線引き区域の都市計画税は自治体によって異なる
三大都市圏や政令指定都市では市街化区域と市街化調整区域に区画区分するようにと決められています。しかしそれ以外では、都道府県が区分するかどうかを選ぶことになっているので、特に線引きされていない地域もあります。
そしてこの非線引き区域で都市計画税を課税するかどうかは、自治体が決める仕組みです。
香川県はすべて非線引き区域
香川県では昭和 46 年から、旧高松市・旧丸亀市・坂出市・旧牟礼町・宇多津町で市街化区域・市街化調整区域の線引きがされていました。しかし2004年5月にその区分が廃止され、今では県内全域が非線引き地域になっています。
市街化区域の区画区分が定められていないということは、市街化の圧力が弱いということを意味します。線引き廃止前は市街化調整区域での建築物の制限がありましたが、今は土地利用の規制がゆるやかで、どのエリアでも住居系の建築がしやすい状態となっています。
ただし用途地域は定められているので、建築部の容積率や建ぺい率、高さなどの制限はかけられます。
香川県で都市計画税が課税されるエリア
現在、香川県で都市計画税が課税されているのは「善通寺市・観音寺市・多度津町」の3つです。
善通寺市
税率:0.1%
観音寺市
税率:0.2%
多度津町
税率:0.1%
都市計画税の計算方法・支払い方法
では都市計画税の計算方法や支払方法について解説します。
都市計画税の計算方法
都市計画税額=固定資産税評価額×税率
【固定資産税評価額】
固定資産税評価額は、土地や建物にどのくらい価値があるかを評価したものです。固定資産税の金額を計算するときにも使われます。
土地であれば時価の7割前後、建物は請負金額の5~6割前後が目安。各自治体の担当者が一つ一つの土地や建物を確認して決めるため、立地条件や構造などによって変わってきます。
すでに土地や建物を所有されている場合、固定資産税の納税通知書についてくる「課税明細書」に固定資産税額が記載されています。
これから新築住宅を購入する場合、どんな家になるかが決まらなければ建物の固定資産税額を知ることはできません。ハウスメーカーや工務店に聞いてみると、概算で教えてもらえることはあります。
【税率】
都市計画税は地方税のため、税率は自治体ごとに変わります。ただし税率の上限は0.3%と決まっているので、それより高い税率になることはありません。
【軽減措置】
住宅として使われている土地については、都市計画税の軽減措置というものがあります。土地面積200㎡までの部分については評価額の1/3、200㎡を超える部分については評価額の2/3に軽減されます。
この軽減措置については、自治体が勝手に計算してくれるので、特に申請する必要はありません。自治体によってはルールが異なることもあるので、詳細は確認しましょう。
都市計画税の支払い方法
支払い方法も地域によって異なりますが、現金払い(役所の窓口・銀行・郵便局・コンビニなど)や口座振替などで行われるのがスタンダードです。自治体によってはクレジットカードや電子マネーなどの支払いが可能なところもあります。
納付通知書は固定資産税といっしょに4~6月頃に届きます。一括払いか年4回払い(6月・9月・12月・2月など)か選べることが多く、それぞれ納付期限が定められています。
まとめ
都市計画税は新築住宅を建てる場所が「市街化区域内」にあれば、自治体へ毎年納めることになります。新築住宅を建てる際には、思わぬ税金が発生してしまわないよう確認しておきましょう。
香川県では善通寺市・観音寺市・多度津町で都市計画税が課税される仕組みとなっているので、該当エリアで新築住宅を購入される方は要チェックです。